「鏡」の働きをする脳細胞

誰かと話をしているとき、
その相手がコップを手にとって口に運ぶ。

その瞬間、自分も無意識に
コップを手にしてお茶を飲む。
あなたもそんな経験をしたことがあることでしょう。

実は、これは
「ミラーニューロン」という
脳神経細胞の働きによります。

私たちが笑ったり、怒ったり、
コップを持ったりといった動作をするとき、
脳のある部分の細胞が活性化します。

そして、「誰かが笑ったり」
「誰かが怒ったり」
「誰かがコップを持ったり」したときに、

それを見たあなたも
同じ部分の細胞が活性化します。

この細胞がミラーニューロンで、
これはその名の通り、
相手の行動を自分の脳のなかに
『鏡』として写しとる脳の神経細胞です。

誰かが泣いているのを見て
「もらい泣き」をしたり、

赤ちゃんが笑ったのを見て
思わずにっこりして嬉しくなったり、

怒っている人を見てこっちまで
イライラしたりすることもあります。

また、笑顔で話しかけると、
相手も笑顔になり話が盛り上がります。

その一方で、無表情で話しかけると、
相手も無表情になり話は弾みません

これらはすべて、
ミラーニューロンのおかげだと考えられています。

このように、人は他人の行為や感情を
無意識のうちに写しとっています。

言い換えれば、
人は他人の行為や感情を
自分の行為として脳内で
シュミレーションをしているのです。

その意味で、
「行動をともにする人」の存在は重要です。

前向きで明るい人とすごせば、
自分も笑顔が絶えない人になっていくでしょう。

その一方で、ネガティブで
人を妬むような人と一緒にいると、
自分まで後ろ向きで卑屈な人になってしまいます。

モラ夫と暮らしている女性は、
彼らの表情や行動を写しとる
こと(ミラーリング)になります。

彼らの鬼のような形相や冷たい態度により、
奥さんはネガティブな感情に支配され
自然と表情が曇ることになります。

また、その曇った奥さんの表情に、
さらにモラ夫がミラーリングします。

それにより、さらに彼らの言動が
エスカレートすることは
よくあることなんですね。

そんな負の連鎖が延々と続くことになるのです。

不登校になった子供たちのお父さんが
モラ夫だったというケースは意外と多いのです。

このことからも、ミラーニューロンが
深く関わっていることが予想されます。

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