からだに、おせっかい。
ブログ
体に優しい、漢方・自然療法のご紹介。
「応急処置」から「からだづくり」まで
漢方の魅力を語ります。
制度が阻害する親子の育ち
「たった10年くらいの間に、0歳児を十時間以上預けることに躊躇しない親たちが驚くほど増えました。」
と園長先生たちが頭をかかえています。
人間の赤ちゃんは、
お母さんと過ごすというのが、
愛着形成の一番の近道です。
特に哺乳動物であるヒトは、
哺育の中で、愛着、情緒、
安心感などを身につけ、
人間らしさの土台を作っていきます。
待機児童と言いますが、
本当は待機している児童なんて
ひとりもいません。
子供はみんな
ママと一緒にいたいのです。
0歳児の役割
ところが、松居先生のおはなしでは
もっともっと大事なことがある
ことを教えてもらいました。
特に心に残ったのは、
「なぜ私たちは0歳児を授かるのでしょうか。」
でした。
子育ての時間は、
大人が子供を育てる時間
だと思っていましたが、
実は別の作用があったのです。
幼児とのかかわり合いは、
「親が親らしくなる」
「ヒトが良い人間になる」
という特別な役割があるということでした。
松居先生がおっしゃるには…
いま、子供たちを囲む様々な問題の根底に、社会に「親心」が育たなくなってきたことがあります。幼稚園や保育園、学校の普及により、親が子供たちと過ごす時間が不自然に減って、子育てに無関心だったり、自信を持てずに迷い、子育てを幼保小に依存する親が増えています。幼保小に子育てをお願いし、感謝しつつ頼るならまだしも、当然の権利のように思う親が現れてくると、親心という「感謝と祈りの心」が、いかに現代社会で育ちにくくなってきたか、幼保小が親心の喪失にどれだけ手を貸してしまったか、が見えてきます。子育ては、子供を育てる以上に、それをすることによって親たちが育ってゆくこと、親心が社会に満ちてゆくことが大切でした。そして、この親心という弱者に優しい、忍耐力のある心が人間社会に絆をつくり、モラルや秩序を生み出してきたのです。子どもたちの安心感を支えてきたのです。
そんな松居先生の
情熱あふれる講演を聞きながら、
私は、あることを
思い出していました。
私の子供たちが
保育園に通っていた頃、
親もできるだけ参加してくださいね。
と何度も何度も
園の先生から伝えられていたことです。
私の親心を耕そう耕そう
としてくれていたんだな…
と感謝と後悔があふれて
涙が出てきました。
ママがいい!
先生の著書
「ママがいい!」を読みました。
一部の専門家が良かれと思って
作ったシステムが、結果的に
人として大事なものを失わせていく
その過程が手に取るようにわかります。
そして、それを取り戻すのは、
親である私たちひとりひとり
なんだということも。
とてもいい本です。
題名のためか
新聞などは一切取り上げませんが、
もう7刷です。
保育の現場に静かに広がっています。
ぜひ読んでください。
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