からだに、おせっかい。

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体に優しい、漢方・自然療法のご紹介。
「応急処置」から「からだづくり」まで
漢方の魅力を語ります。

すすむ米離れ

2021年10月07日(木)

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薬師のブログ

通勤時の爽やかな風が気持ちいいですね。
夜のウォーキングもとても気持ち良い季節です。
秋!いいですね~

先日のTAO武雄公演には、
午後と夕方の2部公演に、
延べ1200名の方にお越しいただき
ありがとうございました。

このような情勢の中で、
ついつい心が萎縮してしまう
ような時期ではありますが、

「それでも前に進むゾ!」という
原動力となったのであれば、
これほど嬉しい事はありません。

そういえば昔、2008年の
TAOのキャッチコピーには
「燃料、米、味噌汁」
と言う文句があって、

その頃すでに海外公演が盛んでしたので、
「やっぱ日本人には米と味噌だよなぁ~」
と誇らしく感じたものです。

そのお米ですが、
今年のお米の収穫量はどうなんでしょうか?

東北の方では良好とのことですが、
九州では長雨もあってやや不良のようです。

…とは言っても、
昨今の日本人は米離れが進み、
(米穀データバンク)によると、
結局 供給過剰になるとか…

う~ん、そう聞くともったいないですよね。

日本文化は稲作文化、
つまりお米を食べる文化です。

最近の研究では、
1万5千年前の稲作の跡が発見され、
日本の稲作は縄文時代から連綿と
つながっていることが分かりました。

お米は日本人を
ずっと育んでくれて来たわけです。

すすむ米離れ

ところが、昨今の偏った啓蒙活動のせいで、
コメは太るとか、頭が悪くなるとか、
ダサいとか言われるようになってしまいました。

私たちは、日本でたくさん取れるお米を
ちゃんと食べなくなってしまったんですね。

その代わりに海外から小麦粉を大量に輸入する、
はたまた大豆やトウモロコシも
莫大な量を家畜用飼料として輸入し、
牛豚鶏に食べさせて
その肉を食べ散らかすようになりました。

国産和牛といっても
その飼料の大半は外国産なわけです。

稲作が日本を支えてきた

日本が誇る稲作文化は
国民がお米をしっかり食べることで
成り立つものですが、

これは日本全国の田園風景を
維持することにもつながるんですね。

さらに水田の保水力も見逃せません。
最近の列島水害増加の背景には、
この田んぼがなくなっていったことも
要因の1つとして挙げられます。

食糧を海外に依存する時代

さて、日本人の米離れは
先の大戦後から急速に進みました。

最初はアメリカからの余剰小麦粉と
脱脂粉乳が大量に届き、
それまでパンを食べなかった民族が
急速に欧米食へと転換していきました。

豊かになるにつれて肉を食べることが増え、
その飼料として大量の穀物を
輸入するようになったのです。

日本は工業用製品、
自動車等を輸出する代わりに、

農作物を大量に輸入しなければ
海外の国々も黙ってはいなかった
と言うこともあったでしょう。

様々な事由があったとは言え、
結果的に日本の食料自給率は
カロリーベースで4割を切り、

これからも下がり続けるのではないか
と言われています。

お米の自給率は現在100%に近いのですが、
生産量は、昭和45年と比べると
約半分になりました。

本当は日本の稲作能力を発揮すれば
自給率200%は軽くいくのではないか
と思います。

対して畜産物の自給率は、
飼料を考慮に入れると
ずいぶん低くなります。

例えば国産飼料を食べて、
純粋に国内で生産生育された牛肉は、
消費全体のわずか9%にも満たないわけです。

戦後日本人の食生活は大きく変わり、
おいしい食べ物が様々な形態や業態で提供され、
好きなものがいつでも食べられるという、

世界的に最も豊かな食生活を
実現したと言っても良いでしょう。
とてもぜいたくな時代になったわけですね。

しかしその代わりに
徐々に日本から失われていく
大事なものも多いと思います。

さらに言えば、
外国からどんどん輸入することで、

実は、私たちは後進国の生産者から搾取し、
彼らの生活を貧しくしてきたことは、
ほとんど知られていません。
(例えばコーヒー、チョコレートなど)

たまには日本で取れるものの
ありがたみを感じ直すことも
必要なことではないかなぁと思います。

古代ローマの食事

そういえば古代ローマの
貴族の食事の風景を
以前聞いたことがあります。

少し前の話になりますが、
映画『テルマエ・ロマエ』が
大ヒットしましたよね。

この映画の主人公は
古代ローマの浴場設計士であったため、
映画の中でも古代ローマの人々の
暮らしぶりが描かれていました。

古代ローマ帝国は非常に強い権力を持ち、
属州から大量の物資と奴隷を搾り取っていました。

そのため、ローマの市民は、
庶民でも大変贅沢な暮らしをしていた
と言われています。

ですから、貴族ともなるともう、
贅沢を超えて随分と退廃的な
暮らしをしていたようです。

それが最もよく表れているのが、
食事の時間。

彼らは、食事で汚れても良いように
使い捨ての服を着て、
ソファに寝転んだまま食べたそうです。

靴を脱ぐところから料理の配膳、
服を着替えるところまで
全て奴隷がやってくれたんですね。

う~ん少しだけ体験してみたいかも…
とちょっぴり思ってしまいましたが、
いやいやその続きがあります。

彼らは、時間も食べ物も有り余っているため、
食べても食べても、もっとおいしいものが食べたい!
と満足することがなかったそうなんですね。

もちろん胃袋には限界がありますから、
そんな中で生み出されたのが
「吐いて食べる」という方法だったとか。

これには諸説あるようですが、
お腹が一杯になれば、
奴隷にクジャクの羽を持ってこさせ、
それでのどの奥をつつかせて吐き、

お腹の中を空にしてまた食べる、
といったことを繰り返していたそうです。
後始末も奴隷がやるのでしょうね。

ちょっとにわかには信じられませんが、
かく言う私も学生時代に
先輩から飲め飲めと言われて、

吐きながらアルコールを飲んで
バカ騒ぎしていた経験を思い出し、
とても反省しました。

現代の日本人も食べ過ぎだったり、
不必要に食べたりして、

その結果、ダイエットを必死に頑張る
と言う方が多いですね。

これも時代だから仕方ない
と言うこともあるのですが、

古代ローマの貴族の話を聞くと、
健康とか美容とかの話の前に、
なかなか考えさせられます。

デジタル貪食に続きます。

→デジタル貪食

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